「できないから、やろう」 わたしたちの海藻発酵ストーリー

 今日はわたしたちが「できないから、やろう」を合言葉に、海藻を水と乳酸菌のみで、直接発酵できるようになるまでのお話です。

「海藻」も「発酵」も体にいいと、よく知られているから「海藻の発酵なんて簡単じゃないの?」と思いますよね。

今でこそ、海藻を乳酸菌で発酵させた化粧品、STATE OF THE ARTを作っているわたしたちですが、海藻を直接発酵させるまでは、「できない」や「無理」に挑戦する日々だったのです。

縄文時代から海藻を食べ続け、奈良時代に始まった発酵文化が根付いている日本で漬物や味噌のように、海藻を直接発酵させた食べ物がどうして普及していないのでしょう?

その理由は、「海藻を直接発酵させるのは、とても難しい」から。

そもそも海藻は、海の厳しい環境で生きるため、細胞壁が頑丈で発酵しにくい素材。スマホやAIが当たり前の現代においても、事業化できる規模で、海藻を直接発酵させることができなかったのです。

当時、病院に通うほどの肌荒れに悩む人を助けるため、自然素材で高い保湿能を持つ海藻に目をつけていたわたしたちは、「海藻を発酵させてさらに機能を高めたい」と考えていました。

しかし発酵の専門家に「海藻を直接発酵したい」と話をすると「自分たちも散々やったけど、海藻は無理。絶対できないよ」と何人にも否定されてしまうのです。

誰だって失敗などしたくないですし、普通なら心が折れる状況。

もしわたしたちが「できないから、やらない」という道を選んでも誰からも文句は言われなかったでしょう。

けれど、わたしたちのモットーは「できないから、やろう」。

目の前に困っている人やことがあって、「そんなにみんなができないと言うのなら、やる価値がある」と逆にチャレンジ精神に火がつき、海藻の直接発酵への挑戦がはじまります。


そしてうまくいくかもわからない研究に駆り立てられ、本当に運よく、世界で初めて、事業化レベルで海藻を直接発酵させることができたのです。


そして、それらの過程で、自然環境が変化したことで、海藻の廃棄や駆除に困っている地域の方に会い、その課題をなんとかできないかと考えるようになりました。こうしたきっかけから、リジェネラティブな取り組みへと発展していったのです。

大きなこと、小さなこと。世界には本当に多くの課題があります

わたしたちにできることは、まだまだ少ないですが、
少しでも人や自然の役に立ち、「よりよい世界」を実現したい

そんな願いをこめて、「あなたと、世界を美しく」というコンセプトのもと、今日も化粧品のステイト オブ ジ アートを作っています。

そして、これからも「できないから、やろう」を胸に刻み、世界の「できない」に挑み続けるのです。